DOEは安定配当の配当政策
配当金生活を目指しているニイマルクです。
主な投資候補は、継続した増配や安定配当が期待できる銘柄です。
その候補銘柄の選別に長年悩んでいましたが、昨年、DOEという配当政策があることを知ってから注目するようになりました。
株主資本配分率(Dividend On Equity ratioの略)のこと。 配当性向は利益に対する比率で配当を決定するが、DOEは株主資本を基準として配当を決定する。
配当性向は企業の利益によって変動が大きく、利益が増えた年度は配当金も増額されるメリットがありますが、利益が少なくなった年度は大幅減配のリスクがあります。
一方、DOEは株主資本の比率から配当額を決めるため、単年度の業績が悪くても大幅減配のリスクが少なく、安定配当の維持につながります。
株主資本が安定していれば継続的に安定した配当が得られるというメリットは、コツコツ投資家のニイマルクにとって魅力的です。
最近は、日本でも株主還元を強化する流れが見られるようになり、配当政策として新たにDOEを採用する企業も増えてきています。
実際、DOEを採用した企業の多くは、安定配当のためDOEを配当政策として導入すると説明しています。
ただし、業績低迷が続き株主資本の減少する場合は減配につながるため、配当金を保証するものではありません。
DOE採用銘柄であることを前提に、業績が堅調でBPS(1株当たり純資産)やEPS(1株当たり純利益)が増えていることの確認も必要です。
これからDOE銘柄への投資を考えている人向けに、DOEの特徴をわかりやすく解説してみたので是非ご覧ください。
2022年にDOEを採用した銘柄一覧(34銘柄)
今回は、2022年に入ってから配当政策にDOEを採用した34銘柄を紹介します。(以前から採用していたが、引き続き継続すると公表した銘柄も含みます)
コード | 銘柄 | 株価 | 配当 | 予想配当利回り(%) | DOE | 公表日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1833 | 奥村組 | 2957 | 175 | 5.9 | 4%以上 | 5/13 |
1860 | 戸田建設 | 699 | 27 | 3.9 | 2.5%以上 | 5/17 |
1887 | 日本国土開発 | 617 | 26 | 4.2 | 2.5-3.0% | 7/15 |
1899 | 福田組 | 4985 | 120 | 2.4 | 2% | 2/15 |
1979 | 大気社 | 3290 | 121 | 3.7 | 3.2% | 5/16 |
2784 | アルフレッサHD | 1652 | 57 | 3.5 | 2.4%以上 | 5/16 |
2871 | ニチレイ | 2539 | 52 | 2.0 | 3%目安 | 5/10 |
3002 | グンゼ | 3950 | 145 | 3.7 | 2.2%以上 | 5/13 |
3036 | アルコニックス | 1393 | 52 | 3.7 | 3% | 5/24 |
3132 | マクニカ | 2852 | 120 | 4.2 | 4%目安 | 5/9 |
3191 | ジョイフル本田 | 1763 | 46 | 2.6 | 2.5%目安 | 5/6 |
4044 | セントラル硝子 | 3535 | 75 | 2.1 | 2.4% | 5/11 |
4208 | UBE | 2067 | 100 | 4.8 | 2.5%以上 | 5/19 |
4312 | サイバネットシステム | 996 | 29.6 | 3.0 | 6.0% | 2/9 |
4465 | ニイタカ | 2270 | 64 | 2.8 | 2% | 7/14 |
5214 | 日本電気硝子 | 2625 | 120 | 4.6 | 2%以上 | 2/2 |
5695 | パウダーテック | 2258 | 80 | 3.5 | 2.5%以上 | 5/13 |
5706 | 三井金属 | 3240 | 140 | 4.3 | 3%目処 | 5/20 |
6292 | カワタ | 927 | 41 | 4.4 | 2.5%以上 | 5/11 |
6645 | オムロン | 7826 | 98 | 1.3 | 3%程度 | 3/1 |
6670 | MCJ | 996 | 33 | 3.3 | 4.5%程度 | 5/13 |
6706 | 電気興業 | 2521 | 60 | 2.4 | 1.5%下限 | 5/20 |
6966 | 三井ハイテック | 9080 | 65 | 0.7 | 3.0%以上目安 | 3/14 |
7456 | 松田産業 | 2337 | 48 | 2.1 | 1.5%以上目安 | 5/13 |
7817 | パラマウントベッドHD | 2668 | 57 | 2.1 | 2.7%目安 | 5/19 |
7905 | 大建工業 | 1967 | 100 | 5.1 | 3.5%目標 | 7/19 |
7939 | 研創 | 448 | 15 | 3.3 | 2%目安 | 5/12 |
8011 | 三陽商会 | 896 | 40 | 4.5 | 2% | 4/14 |
8023 | 大興電子通信 | 491 | 16 | 3.3 | 2.0%以上 | 5/13 |
8053 | 住友商事 | 1921 | 90 | 4.7 | 3.5-4.5%の範囲内 | 5/10 |
8708 | アイザワ証券 | 650 | 24 | 3.7 | 2%程度 | 4/28 |
8929 | 青山財産ネット | 974 | 31 | 3.2 | 約8% | 2/8 |
9319 | 中央倉庫 | 976 | 27 | 2.8 | 1%を下限の目処 | 3/22 |
9474 | ゼンリン | 942 | 27 | 2.9 | 3%以上を目標 | 4/28 |
8月に入ってから株価が急上昇しており、日経平均の8月19日(金)の終値は28930円です。
株価上昇に伴い予想配当利回りは低下気味で、現時点で5%を超えるのは奥村組(1833)と大建工業(7905)の2銘柄のみでした。
なお、今回はDOEのみに着目しましたが、一覧表の34銘柄の中にはDOEと他の配当政策(累進配当や配当下限、配当性向)を組み合わせて株主還元を強化している銘柄もあります。
複数の配当政策を組み合わせて株主還元を強化している銘柄についても記事にしているので、興味があればご覧ください。
※中期経営計画や配当政策を確認して作成したものですが、内容に誤りがあったり、最新の情報でない可能性もあります。また、投資を推奨するものでもありませんので、最終的にはご自身で確認し判断をしてください。
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