【DOE銘柄チェック】2023年にDOEを配当方針にした銘柄一覧

DOE採用銘柄

配当金を積み重ねて自分年金で経済的自立を夢見るアラフォーサラリーマン、そしてDOE投資家のニイマルクです。

今回はニイマルクの主力投資対象である「DOEという配当政策」を2023年に導入した銘柄を一覧にして見ていきたいと思います。

上図は二イマルクの実践する配当投資スタイルで、DOE採用銘柄は②に組み入れています。

本記事のシリーズものとして、2023年に累進配当を導入した銘柄一覧もまとめています。累進配当は上図の①に当たる銘柄です。

「累進配当銘柄」と本記事の「DOE採用銘柄」を比較すると、累進配当銘柄の方が全体的に配当利回りが低い銘柄が多そうです。

当ブログで常に言い続けているように、配当金生活を目的にした投資で特に留意しなければならないのが大きな減配です。

ニイマルクは、これまでの約15年の投資生活で試行錯誤を重ねた結果、①自分の性格×②投資目的から、累進配当(非減配)・②DOE採用銘柄・③高配当株を対象とした現在のスタイルにたどり着きました。

二イマルクの性格・投資の目的

①性格:大きな賭けには出ず、コツコツ投資で着実に積み上げるタイプ
②投資目的:将来の配当金生活のため、給料に替わる安定配当を得る

投資は自分のリスク許容度と期待リターンから人によってスタイルが異なってきますが、当ブログで常に言い続けているように、ニイマルクが配当金生活を目的にした投資で特に留意しているのが大きな減配です。♫

累進配当(非減配)・②DOE採用銘柄は配当政策自体の特性から、減配リスクを低くコントロールすることができます。

③の高配当株投資では、現時点の配当利回りだけで銘柄の評価をしてしまいがちですが、一過性の高配当ではなく、将来に渡る成長と高配当が継続できるビジネスモデルであるかの企業分析も重要です。

ニイマルクの高配当株投資は独自のスタイルで、業績好調な企業の配当方針を確認して今後増配修正(それに連動した株価上昇)が期待できる銘柄を対象にした短期~中期投資です。

二イマルクの高配当銘柄の選定方法

①各企業の四半期報告を確認。今後の上方修正が期待でき、かつ、企業の配当政策から増配確率の高い銘柄をチェック
②四季報で次期業績予想が高く、増配が期待できる銘柄をチェック

期待通り増配修正されて株価が上昇すれば売却してキャピタルゲインになりますし、期待ほど株価が上昇しない場合は、当面の間、インカムゲイン目的で保有を続けるスタイルです。

DOEは安定配当の配当政策

DOEとは?

株主資本配分率(Dividend On Equity ratioの略)のこと。 配当性向は利益に対する比率で配当を決定するが、DOEは株主資本を基準として配当を決定する。

上枠の説明だけではわかりにくいかもしれませんが、配当性向は企業の利益によって変動が大きく、利益が増えた年は配当金も増額されるメリットがありますが、業績悪化で利益が少なくなった年は大幅減配のリスクがあります。

一方、DOEは株主資本の比率から配当額を決めるため、単年度の業績が悪くても予め株主資本から想定した配当額から大きく減額するリスクが少なく、安定配当の維持につながります。

株主資本が安定していれば継続的に安定した配当が得られるというDOEのメリットは、配当をサラリーマン給与の代替としたいコツコツ投資家のニイマルクにとって相性の良い政策です。

ここ数年間、日本でも株主還元を強化する流れが見られるようになり、配当政策として新たにDOEを採用する企業も増えてきています。

実際にDOEを採用した企業の多くは、安定配当のためDOEを配当政策として導入すると説明しています。

ただし、業績低迷が続き株主資本の減少する場合は減配につながるため、配当金を保証するものではありません。

DOE採用銘柄であっても、業績を確認してBPS(1株当たり純資産)やEPS(1株当たり純利益)が増えているか定期的にチェックすることは重要です。

業績好調で毎年、利益を剰余金として上澄みしている企業は理論上、連続増配も期待できます♪

DOEをこれから知りたい人の参考になるよう記事にしてみましたので、安定配当政策であるDOEに興味がある方は是非ご覧ください。

2023年にDOEを採用した銘柄一覧(65銘柄)

二イマルクの調べでは、2023年にDOEを配当政策導入にしたのは71銘柄でした。

この65銘柄は、DOEを新規導入したものだけでなく、これまでもDOEを採用していた銘柄が、新たな中期経営計画等でDOEの継続を公表した銘柄も含みます。

DOE採用銘柄から漏れている銘柄もあると思いますのでご了承ください。

今後も配当政策の記事を作成したいとしたいと考えていますので、漏れている銘柄がありましたらメッセージで御教示いただけるとありがたいです🌟

2022年にも同様の記事を書いており、2022年は60銘柄だったので若干増加しています。

昨年と同様、各企業の配当政策を比較できるよう表にまとめてみました。

表の○と◎の見方

〇:配当方針にDOEのみを指標としているもの
◎:配当方針にDOE以外の指標を組み合わせているもの(例:DOE2%以上、かつ配当性向40%以上)

DOEは安定配当を維持できるのが最大メリットですが、この特性は業績好調時に大きな増配があまり期待できないというデメリットにもなります。

それを補う方法として、DOEと他の配当政策の組み合わせがあり、二イマルクが特に注目している配当方針です。

例えばDOEと配当性向を組み合わせることにより、配当下限をコントロールしつつ(DOE、かつ、業績好調な場合は増加した利益(配当性向を配当として得ることができます。

大幅な減配リスクを小さくし、利益が大きく出たときにはその果実を得ることができるのは配当投資として理想的です。

今回は71銘柄を配当利回り順に、①4%以上、②3~4%、③3%未満のグループに分類してまとめてみます。

二イマルクは冒頭の投資スタイルの図でも示した通り、配当利回り4%以上の銘柄を対象にしています。

3%以上の銘柄は、年に数回ある市場の株価暴落のタイミングで利回りが4%以上になることがあるので定期的にチェックするようにしています🌟

グループ①:配当利回り4%以上(29銘柄)

2023年12月29日時点データ

このグループがニイマルクが投資候補にしている配当利回り4%以上銘柄になります。

具体例としては、セイノー(9076)、タナベCG(9644)、双日(2768)等を保有しています。

グループ②:配当利回り4%未満(29銘柄)

コード   銘柄業種株価配当金配当
利回り(%)
配当政策配当政策
累進
配当
配当
下限
DOE配当
性向
1726ビーアールHD建設業355143.9  ・配当性向40%以上
・DOE4%以上
6113アマダ機械1470573.9  ・配当性向50%を目安
・DOE3%~4%程度の範囲内
8074ユアサ商事卸売業4,7401823.8  ・株主還元率33%以上
・自己株式の取得を含め、DOE3.5%以上を目標
1951エクシオ建設業3,1351203.8   ・DOE4.0%を目途
5970ジーテクト金属製品1,716653.8   ・2026年3月期にDOE2.0%
・2031年3月期にDOE3.0%
8011三陽商会繊維製品2,372883.7   ・2024年2月期はDOE3%
・2025年2月期はDOE4%
7539アイナボホールディングス卸売業1,205443.7  ・配当性向30%
・DOE2%
1736オーテック建設業3,1151133.6   ・DOE3.2%以上
6543日宣サービス業580213.6   ・DOE3%を目途
4249森六ホールディングス化学2,7821003.6   ・DOE2.2%を目途に配当を実施
・将来的には3.0%の水準まで引き上げる方針
7931未来工業化学3,2601143.5  ・配当性向50%またはDOE2.5%
4204積水化学工業化学2,033713.5  ・配当性向40%以上
・DOE3%以上
3437特殊電極金属製品2,554893.5   ・DOE2%を目途
7438コンドーテック卸売業1,157403.5  ・DOE4.0%以上を目標
・継続的増配を行う方針
8078阪和興業卸売業49951703.4   ・DOE2.5%を下限
8157都築電気情報・通信業2,252763.4  ・連結配当性向40%を目安
・下限をDOE3.5%
1952新日本空調建設業2,385803.4  ・DOE3%を下限
・配当性向30%以上
4183三井化学化学4,1821403.3  ・DOE3.0%以上を目指す
・総還元性向30%以上
7575日本ライフライン卸売業1,263423.3  ・配当性向40%程度または、DOE 5%を目安
7646PLANT小売業1,525503.3   ・DOE4.0%
5186ニッタゴム製品3,6751203.3 ・配当性向30%以上
・DOE2.5%以上
・安定的かつ着実な増配(毎期10円以上)
2122インタースペースサービス業922303.3   ・DOE3%以上を目安
1515日鉄鉱業鉱業5,2101693.2  ・配当下限DOE3%
・配当性向40%を目途
7966リンテックその他製品2,750883.2 ・原則として減配しない
・配当性向40%以上またはDOE3%を目途
6458新晃工業機械2,670853.2  ・ 配当性向50%
・DOE 3.5%を下限
8704トレイダーズホールディングス証券・商品先物取引業534173.2   ・DOE4%を目安
2114フジ日本精糖食料品962303.1   ・DOE3.5%
・2040年にDOE4.0%
7537丸文卸売業1,616503.1  ・配当性向40%またはDOE2.5%のいずれか高い方を目安
6267ゼネラルパッカー機械2,960903.0  ・配当性向30%またはDOE3%を目安
2023年12月29日時点データ

グループ②は投資候補としてウォッチしている銘柄です。

株価下落のタイミングや増配修正の予想で配当利回り4%以上の場合には、購入を検討するグループです。

グループ③:配当利回り3%未満(13銘柄)

コード   銘柄業種株価配当金配当
利回り(%)
配当政策配当政策
累進
配当
配当
下限
DOE配当
性向
1904大成温調建設業4,5601262.8   ・DOE3%を目途
5715古河機械金属非鉄金属1,907502.6  ・配当下限50円以上
・連結自己資本総還元率3%以上を目安
6897ツインバード電気機器500132.6   ・DOE1.8%以上
3666テクノスジャパン情報・通信業636162.5   配当金、株主優待を合わせて DOE5%~5.5%を目安
6363酉島製作機械2,256562.5 ・DOE3%及び配当性向35%を目安
・累進配当を目指す
8194ライフコーポレーション小売業3,305802.4  ・配当性向 30%を目安
・DOE3%水準
4362日本精化化学3,080702.3  ・DOE3.5%
・総還元性向50%以上
・2026年度に80円、2030年度に100円
7314小田原機器輸送用機器1,062242.3 ・配当性向30%またはDOE2.0%の大きい額
・配当下限15円
3770ザッパラス情報・通信業477102.1  ・DOE2.0%を下限
・配当性向50%以上を目途
4262ニフティライフスタイル情報・通信業837131.6   ・DOE2.0%
3836アバントグループ情報・通信業1,422191.3  ・DOE8%以上
・配当51円以上
8129東邦ホールディングス卸売業3,222361.1   ・DOE2%以上
2820やまみ食料品3,530381.1  ・配当性向30%以上
・DOE2.5%を目途に配当下限
2023年12月29日時点データ

グループ③は現指標ではニイマルクの候補にはならず、長期で動向をチェックする銘柄です。

配当政策を見てみると、酉島製作(6363)や小田原機器(7314)はDOEと配当性向を組み合わせたものになっており、注目度の高い銘柄もあります‼️

DOE採用銘柄の減配事例(予想配当金を含む)

71銘柄の中には二イマルク自身も注目していたり、実際に保有している銘柄も複数あります。

ここで、DOEの理解を深めるためにDOE採用銘柄の配当減額事例(予想配当金を含む)を検討してみたいと思います。

まず1事例目はエレマテック(2715)です。

エレマテックは、2023年10月27日に予想配当金の下方修正(89円→85円)を公表しました。(注:2023年3月期の配当金は76円だったため、85円でも前期からは増配になります。)

このエレマテックの事例は、予想配当金の減額であっても配当政策の「DOEと配当性向の掛け合わせ」の性質を理解すると、予想の範囲内のことであることがわかります。

ちなみにエレマテックは2023年4月に配当政策を変更し、「配当性向50%もしくはDOE3%の両基準で算出した数値のいずれか高い金額を目安」に実施するとしています。

DOEで算出:2023年3月期のみの株主資本からDOE3%で配当額を算出すると48円になります。

当初のエレマテックの予想配当金を整理すると、「DOE3%により配当下限が48円、配当性向50%による利益上乗せ基準で89円」にされていたと考えられます。

まずは、DOEの効果で配当下限48円以上はキープされること意識することが重要です。

本事例は、中国の景気回復の遅れやスマートフォンの需要縮小の影響により業績の下方修正で、配当性向50%による利益上乗せ基準が減額(89円→85円)されましたが、DOEによる安定配当の効果は十分発揮していると言えます。

一方で、予想できない事例としてはマイネット(3928)がありました。

2022年12月、DOE3%を目安にした株主還元を基本方針にしていたマイネット(3928)が無配を公表した事例になります。

マイネットのような無配転落の事例もありえますが、DOE採用銘柄はエレマテックにように減額幅が予想の範囲内にコントロールされやすいメリットがあります。

しつこくなりますが、DOEは企業の純資産(短期間で大きく変動しにくい)で配当が決まるので、大きな減配リスクを低くすることができるからですね。

このため、二イマルクは業績好調なDOE採用銘柄の組合わせで分散投資の効果を高める戦略を取っています♪

このようにDOEを採用したとしても継続的に採用する保証はありませんので、気になる銘柄は業績に加えて企業動向もチェックすることをオススメします。

2024年も引き続き、主な投資対象であるDOE採用銘柄について定期的に紹介していきたいと思います。

中期経営計画や配当政策を確認して作成したものですが、内容の誤りや文言の解釈が異なっている可能性もあります。

また、投資を推奨するものでもありませんので、最終的にはご自身で確認し判断をしてください。

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